ゴルフはクラブという道具(体)が一つ増えるから難しい

WEB講座受講者の方とのやりとりで気づくことの一つに、道具を扱うスポーツが苦手という方が多いということです。陸上の短距離をされていた方、バレーボール、バスケットボール、サッカーなど、ボールを体で直接動かすスポーツとはかなり条件が変わってしまいます。

その点、野球、テニス、剣道など、棒やラケットを振ってきた方は、重心をコントロールしてボールを捕らえる点では比較的入りやすいですね。

体から離れた、しかも40インチもある棒の先で小さなボールを打つというスポーツ。難しいのも当然です。

こういったシャフトを操ることになれるために、どんな能力が必要かといえば「慣性の力」が利用できるかどうかというところが大きいと、最近ではつくづく感じています。

アドレスからバックスイングで8割決まる

慣性の力を考えると、仮に同じトップの形を作ったとしても、クラブがどこから来てそのトップに収まったかによって、実は写真では同じ形でも、そこに働いている力の方向は違っています。

つまり、正しいトップの形を作ろうとしても、その前段階で正しい方向に始動して作られたトップでなければ、状況は全く違ってしまうということです。

これがトップのあと、シャフトがクロスしてからヘッドが寝るという動きになってしまうのか、シャフトがクロスしないところからヘッドが立って入ってくるのか。

こういったところに繋がってきてしまうのです。

インパクトの形を直したければその前段階であるダウンやトップが直らなければなりませんし、ダウンやトップを直すためにはその前段階のバックスイングを直さなければならない・・・

こう遡っていくと、アドレスと始動の練習をすることがいかに重要かということが見えてきます。

慣性を理解すると、本当の動作の直し方のヒントを得ることができるのです。

もっともっと研究して、WEB講座受講者の方にわかりやすく伝えて還元していきたいです。



縦書き文書.001
書籍版ゴルフスイング物理学