スイングを正面からみると、バックスイングとダウンスイングというのは対称の動きであるように見えます。

バックスイングはマイナス方向の動きで、切り返してからがプラス方向という見方。

 

しかし、実際には一つの円運動として考えることがポイントで、さらに円の方向が曲がりながら、つまり軸を変化させながらの円運動というのが正しいスイングというものの捉え方ではないかと考えています。

 

山手線や環状線で考えてみます。(そんなに大きな円でなくても良いですが)

 

例えば円の頂点から振り出したとすると、その半円分が加速に使える距離ということになります。

山手線で言えば東京から加速して、上野や池袋を通過して新宿まで、アクセルを踏みっぱなしでゴールする。

 

新宿から1回転すると考えると、加速距離は2倍になります。

 

ゴルフスイングの加速が、切り返しからだとすると円は半円になります。

 

アドレスから加速し続けることができれば、その2倍の加速距離を取ることができます。

 

「振り子の往復」が「1回転」に変わると、距離が2倍になる。

 

これがゴルフスイングでも可能なのです。

 

なぜロリーマキロイ選手やリッキーファウラー選手が、バックスイングとダウンスイングで違う軌道を通るのか。

これが1回転を使って打つということに繋がってきます。

 

体の前から上げて、背中の方を通ってインパクトへ向かう。

 

加速距離の長いスイングを実現すれば、小さな体でも効率的にヘッドを加速して飛距離を稼ぐことができそうです。



縦書き文書.001
書籍版ゴルフスイング物理学