インパクトの瞬間は慣性モーメントが最大
よく耳にするのが、慣性モーメントを小さくすることで回転を速くしてヘッドスピードを上げるという話。
回転半径を小さくすると速くなる。
フィギュアスケートの回転のように。
物理的にこれは合っているかというと、実は逆なのです。
インパクトの瞬間は慣性モーメントが最大になっていないと飛ばないのです。
諸々物理を整理します。
ヘッドスピードは角速度×半径
角速度というのは、時間当たりの回転数のことです。
フィギュアの回転が速いというのは、この角速度が速いという状態です。
しかし、ヘッドスピードは角速度×半径なので、半径を小さくして角速度を上げるというのはナンセンスということになります。
角速度も速くて、半径も長いインパクトが最強ということになります。
慣性モーメントは大きい方が飛ぶ
また、慣性モーメントについてはこれが大きくなると、
「加減速がしにくい」
ヘッドスピードが上がった状態でインパクトする訳ですから、インパクトの瞬間は外部からの力に対して減速しにくい方が飛ぶ。
つまり慣性モーメントが大きい方がボールに与えるエネルギー量が大きく、飛ぶのです。
エンジンを鍛えることと、重心を上手く使うこと
結局、慣性モーメントが大きいものを加速させなければ飛ばないということになります。
角速度を得るためのパワーや、重いものを上手に操るための重心のコントロールこそが本当の飛距離の伸ばし方ということになります。
そのためには股関節を中心とした土台の安定と、その安定した土台の上で強く回転出来るだけの体幹の捻転力や、重心を落下させた力でスイングした際に降りかかってくる巨大な遠心力に耐えられる背筋やスクワットの瞬間的な筋力が必要ということになります。
参考までに。
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