ダスティン・ジョンソンの超シャットなトップ

皆さん気になっているはずのこの手首の使い方。

よくレッスン中にも、「これはどうなんですか?」と画像を見せられます。

S__12976132

S__12976133

S__12976134

やはり気になるのはテイクバック~トップ時

S__12976132

この写真のところですね。

左手首が手のひら側に曲がっている、掌屈という状態です。

基本的に人間の身体、掌屈状態では握力が出にくい構造になっていますので、これを普通にやろうとするとかなりの違和感を感じます。

強く打つことが目的のグリップが優先の野球ではタブーなグリップと言えます。

しかし、この手首の使い方が、ダスティンの飛距離と方向性を両立させる秘訣です。

フェースターンが最小限の使い方

多くの選手はフェースがターンするとき、左手首は掌屈から掌屈、またはフラットからフラット、そして背屈(手の甲側の反った状態)から背屈、つまり手首の角度が維持された状態で内から外へ捻られていきます。

しかし、ダスティンの場合は掌屈から背屈に向かいながらインパクト、もしくはインパクトの後背屈へ向かっていく動きをしています。

これを行ってみると、インパクト時、またはインパクト直後、身体の回転によって起こるフェースの回転と手首の動きによって起こるシャフト軸の回転が相殺され、インパクト付近でのフェースターンが最小限に抑えられます。

フェースターンが起こらないスイングであれば、どれだけ身体を強烈に回転しても球が捕まるという状態を手に入れることができます。

左手首を痛める危険性を持つスイングではありますが(松山英樹プロも近い使い方をしますね)、方向性と飛距離を両立させたいは挑戦してみてもよいかもしれません。

ちなみに右手首は背屈のまま動いていきますので、テニスのストロークに非常に近い動きとなります。

方向性で競うテニスと近い使い方となるのは、やはり面を安定させるヒントがあるのではないかと思います。



縦書き文書.001
書籍版ゴルフスイング物理学