不調や痛みの原因は緊張よりも緩み

多くの方はどこかが痛かったり、不調部位があるとそこをマッサージしたりストレッチしたりしてしまいますが、無効、または逆効果になることが多いです。

なぜなら、痛みや不調部位の原因は、筋肉の過剰な緊張よりも、力が出にくくなっている状態であり、筋肉の緩みだからです。

この一時的に筋肉の力が出にくくなっている状態を、筋弱化と呼びます。

筋弱化という状態を知っているか知らないかで、コンディショニングは大きく変わります。

例えば股関節が伸びにくい(伸展しにくい)という状態のときに、多くの方は股関節の前側が緊張してしまっていると考えて、そこをマッサージしたりストレッチしたりして様子を見ます。

しかし、伸展しにくいということは、伸展させる筋肉が弱化してしまっていると考えることが出来ます。

お尻の大臀筋や、もも裏のハムストリングに力が入りにくくなっていると考えるのです。

筋弱化を取り除く、促通するテクニック

筋弱化を改善することを、促通するという言い方をします。

促通のテクニックをどれだけ知っているかがトレーナーとしての力量と考えても良いと思います。

大臀筋やハムストリングの促通をするためには、その筋肉を動かしている神経が正常に働いているかどうかをチェックし、働いていなければその原因を探る。

骨格の歪みやインナーマッスルの過緊張などにより神経圧迫を起こしていないか。

リンパの流れが悪くなっていないか。

内臓位置の欠陥や冷えがないか。

そういったところを改善していくことで、筋弱化を改善し、根本的にコンディショニングをしていくのです。

身体を緩めるコンディショニングではなく、筋肉の機能を高める、弱化を促通していくコンディショニングを行うと、スムーズに力が入りやすくて理想的な身体に近づきます。

パーソナルでしか出来ないコンディショニング方法ですね。



縦書き文書.001
書籍版ゴルフスイング物理学