「前倒し」という動作について

何回か「前倒し」という動作についてのご質問をいただいたので、いくつか「前倒し」を解説しているものを見た中で分析をしてみました。

「前倒し」と「手打ち」が関連づけられているように感じられましたが、個人的にはこの動作を「手」で行って良いものか疑問が湧いたので、個人的な意見として書いてみます。

※「前倒し」という言葉は桑田泉プロのレッスンに出てくる言葉ですので、使用に問題があれば記事は削除いたします。

「前倒し」より「前倒れ」として捉えたい

トップから切り返しでクラブに力を加える際に、仮にクラブを引っ張っていく方向にグリップエンドが向いているとすると、クラブには回転の力は加わらず、そのままインパクトまでグリップエンドが先行した形で入りますので、フェースは開いたまま、結果スライスやシャンクとなります。

そこで調整のため、意識的な「前倒し」を加え、ヘッドを加速させて出してくるということになります。

この調整を行った結果、「タイミングが合うとしっかり捕まる」と好感触を得る方も多いと思います。

その反面、「アウトサイドから入ってしまう」「捕まると左にボールが出てしまう」「本当に手打ちになってしまい飛ばなくなった」と、うまくいかないケースも出てしまうかと思います。

問題はトップでのシャフトの角度にあると考えられます。

むしろ、シャフトの向きによっては、手で「前倒し」しなくても、「前倒れ」ます。

シャフトを寝かし、グリップに垂直の圧をかけて切り返す

ゴルフスイング物理学の2017年版にて「セットアップ」「ポインティング」と呼んでいる動作がそれに当たります。

シャフトに回転の力を与える方向に力を加えることができれば、手の力ではなく、重力と慣性の力などの大きな力によって「前倒れ」させることができます。

これらの動きの詳細を知りたい方は、ぜひ「ゴルフスイング物理学の全て」の中の、「7つのステップ」を参考にしていただけたらと思います。

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縦書き文書.001
書籍版ゴルフスイング物理学