これはよく聞かれるし議題にも上がることです。
クラブが変わってスイングが変わったのかどうかという話。
これをどう解釈すべきか。
先に結論を言えば
L字の物理を使いこなしている選手には影響が少なく、
そうでない選手には昔のクラブの方が良い、
となるのかなぁと。
具体的な話をすると
数値的な変化としては
重さと重心距離が大きく変化しています。
重心角については今のクラブも大小あるので、そこは言い訳になりません。
今のクラブは軽くて重心距離が長い。
振りやすいのにヘッドのネック軸周りの慣性モーメントが大きい。
悪く言うと
末端でヘッドを押す運動でも振れちゃう
なのに水平面の遠心力がないとフェースが前を向かない
ぶり!っとシャフトは走るのにフェースが開いている・・・
間違うとカットスライスが出やすいスイングをしやすい。
そういうスイングを習得しがち。
昔のクラブはどうか
重さがあり、末端で押していく運動では振れませんので、
慣性を使って振ろうとします。
フェースは末端でもコントロールしやすいので、
悪い打ち方でもスクエアに戻すことはできますが、それでは不安定。
ちなみに慣性で振っても今のヘッドと比べるとやや不安定。
今のクラブは慣性をうまく使うとフェース面は安定します。
つまり使い方がうまいと大きな恩恵を受けられます。
が、間違ったスイングを習得しやすいし、
間違ったスイングでは全くフェースが前を向かない。
昔のクラブから今のクラブに切り替えてきた世代の選手で言えば
末端でフェース面をコントロールしていた選手は苦しみ
慣性で打っていた選手は大きく苦しむことなく、少しの調整で恩恵を受けることができた。
そんな感じで考えるべきではないかと思います。
70年代、80年代の世界のトップ選手のスイングを改めてみると
やっぱり末端の出力で押している選手はトップにはいません。
当時の世界のトップ選手は、今のクラブでもうまく打てたと思います。
ちょっと哲学・数学的に説明するとすれば
有る・無い と 大きい・小さい
の問題です。
重心距離が無い方が良いスイングの選手からしてみると
重心距離が4cmよりは1cmの方がまだマシ。出来れば0cmが良い。
重心距離を利用したスイングの選手からしてみると
1cmでも4cmでも打てるけど、4cmの方がありがたい。
そういう話ですね。
さて・・・明日もセミナーで色々お話しできればと思います^^
満員御礼ありがとうございます。
定員によりご参加いただけなかった方、申し訳ございません。
次回は6月8日を予定しております。
ちょっと人数増やそうかと思いますので、是非お待ちしております。
ゴルフスイング物理学・小澤